3 月定例会にて、夕陽館の民間売却の間、休館ではなく継続運営するための請願が提出されました。この請願に対して、ふくつ未来では反対しました。
議会では賛成多数で可決しました。
福津市では、夕陽館を廃止するのではなく、観光に資する形で民間への売却を進めています。売却が決まるまで、夕陽館を休館にするのではなく、継続運営を求める旨の請願です。現状として前指定管理業者が継続する意思はなく、利用者が年々減っており、市からも多額のコストをかけて運営しています。
以下、議会で討論した反対理由の内容を共有しますので、ご一読いただけると幸いです。
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議席番号1番、ふくつ未来の福井たかおです。
福津市福祉会館 夕陽館に関する請願に対して反対の立場で討論を行います
まずはじめに、前提として本請願は、夕陽館の売却に対する反対ではなく、夕陽館の売却先を決定するまでの本年4月1日以降の継続運営に対する請願です。その上で、以下2つの理由により、売却先が見つからない期間の夕陽館の継続運営に対しては反対します。
第1は、市で施設を廃止にするのではなく、観光に活用した施設として民間売却に向けて早期解決のため進めているということです。昨年の私の12月定例会の一般質問において、夕陽館の売却ができない場合、4月以降は一時休館し、売却先を見つけるとのことで答弁がありました。昨年の12月の全員協議会においても夕陽館に関する今後の説明、そして、議員の質疑の機会がありました。
本年3月定例会での一般質問での答弁において、夕陽館に関しては、次年度以降も観光に資する形で施設用途に変更して募集を行った上で売却に向けて進めています。夕陽館の運営は現状、売上を差し引いて市の予算が2500万円以上かかっています。4月以降も市での直営の運営となると、更なる利用コスト、人員、不具合などが生じる恐れがあります。円滑な売却を進めるために、継続運営を実現するためには困難が多いです。
第2に、請願者および紹介議員より、継続運営に対して具体的な対案が挙げられなかった点です。健康保険財産の改善、電気代の節約、福津市の観光開発と活性化などを理由に挙げていました。
福津市内の利用者がコロナ禍も含め、年々減っている状態があり、特に平成31年度から令和2年度にかけて、延べ利用者が6万4千人から、3万7千人と2万5千人大幅に減っています。年々、減少傾向に対する状態に対して、市全体での効果としてどこまで健康の効果があるのかは疑問です。また、継続した場合、利用者の値上げについても話し合っておらず、現状の維持を超えて負担をするものではありませんでした。市全体の健康維持につながる根拠も特に示されませんでした。
また、観光においても、300円から500円に値上げし、減少傾向だった利用者が、30年度から31年度にかけては約3万9千人から、3分の1の1万2500程度と大幅に減っています。このような状態での維持運営に対しては、現在の委託業者も困難と考え、継続する意思はないと聞いています。3月定例会においても予算の修正など維持運営に対する実現可能な議員からの提案等は特にありませんでした。
夕陽館の維持に関する声は一定程度あったのは事実のため、夕陽館をはじめ津屋崎の面としての民間との連携を進め、観光に資する形で今後の利用方法を住民と話し合い、福祉機能を住民に還元するための検討も必要であると考えます。上記2点により、売却先が見つからない期間の夕陽館の継続運営に対しては反対します。
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3月23日付けで議会から市長に請求した「請願の送付及び処理の経過並びに結果報告請求書」に対して、市長より下記のとおり回答「請願にかかる処理の経過並びに結果報告について」がありました。
夕陽館は現在、休館し、市民向けの説明会を今後は行う予定です。
夕陽館は市民の大切な財産であると考えております。しかし、赤字補填を常態化する運営は避けつつも、観光の拠点として夕陽館を活用し、そこで得た収入や利益を市民に還元していくことを目指し、今後もこの課題に取り組んでまいります。
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